やつしろの働く人 #16

やつしろぷれす やつしろの働くひと

“ 二見のぶどう ” ののおいしさを広めたい


八代市二見本町在住、55歳。
専業農家の三代目、両親ともに「溝口ぶどう園」を営む。
地元の高校を卒業後、神戸の大学に進学。
卒業後は東京の企業に就職し営業職を務める。
42歳で脱サラし、地元に戻って就農。
「二見農産物直売所しょい」の組合長も務める。

 

サラリーマン時代の営業力をいかして販路拡大

八代市二見町で両親と3人で『溝口ぶどう園』を営む溝口豊さん。
「子どもの頃は、農作業を手伝うのがいやでした。だって大変でしょ」といたずらっぽく笑います。
農業をする気はまったくなく、神戸の大学を卒業した後は東京の企業に就職し、長年、サラリーマンをしていしました。ところが、紆余曲折を経42歳のときにUターンし、農業を継ぐことに。
就農してすぐに、サラリーマン時代に営業畑で鍛えた知識とノウハウをいかして、販路の拡大に取り組みました。
物産館に出荷する他、国道3号線沿いにテントを張って直売所をスタート。さらに、生産性の安定と向上を図るため、路地栽培からビニールハウス栽培に切り替えるなど生産方法も改善。
「もともと労働が好きじゃないから、なるべく作業を簡略化したかったんです(笑)」。

高品質でありながら手頃な価格で販売

ぶどうの品質は昼夜の寒暖差で決まると言われ、盆地である二見地区は、ぶどう作りに最適な環境だといいます。
「二見のぶどうは、有名産地にも決して負けないおいしさなんですよ」と溝口さん。
現在、1ヘクタールもの広大な敷地で9種類のぶどうを栽培しており、8~9月の収穫シーズンには、毎朝3時半に起きて収穫作業に追われます。
県内5ヶ所の物産館および直売所に出荷する他、自身の直売所でも販売。
「お客さんに喜んでもらうのが一番。だから高くはできないんです」と、価格もリーズナブルに設定。
高品質で濃厚な甘さを誇るぶどうが手頃に購入できるとあって、その評判は口コミで広がり、直売所では毎日コンテナ10杯分が完売するそう。
「ここのぶどうを食べたら他のは食べられん」と言ってくれるお客さんも多いんですよ。
これからも、二見のぶどうのおいしさを、より多くの人に知ってもらいたいですね」と快活な笑顔で話してくれました。

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