やつしろの働く人 #20

やつしろぷれす やつしろの働くひと

多くの人に蜂蜜を気軽に楽しんでほしい


(株)蜂の郷にしおか  西岡 源起さん

八代市岡町谷川在住、24歳。東京農業大学短期大学部を卒業後、日本農業経営大学校に進学し農業経営について専門的に学ぶ。2016年に西岡養蜂園の生産部門を担う「(株)蜂の郷にしおか」に就職し、花粉交配用ミツバチの飼育・販売、蜂蜜最終・販売など多岐にわたる業務に取り組む日々を送っている。
【西岡養蜂園】http://www.nishioka-hachimitsu.com

ミツバチに接するときは、手袋をせず素手で丁寧に

西岡源起さんの父親が、曾祖父からミツバチの巣箱10箱を譲り受けたことに始まる西岡養蜂園。その生産部門を担う『(株)蜂の郷にしおか』に西岡さんが就職したのは約2年前。「父が苦労して築き上げた仕事をさらに発展させたい」という思いから入社を決めたといいます。「養蜂というと、ミツバチを飼育して蜂蜜を採取することだけが仕事と思われがちですが、私たちは野菜や果物の花粉交配用ミツバチの飼育・販売にも力を入れています。」と西岡さん。農業にとって交配用ミツバチは重要な役割を担っているのだとか。ミツバチを飼育する際、西岡さんは常に手袋をせずに素手で行います。「素手だと蜂を丁寧に扱えるし、仕事もスムーズに進みます。すると、ミツバチたちも穏やかな気性に育ち、活発に訪花するようになるんです。」大切に育てた同社の交配用ミツバチは、出荷において全国トップレベルを誇っています。

天然の単花蜜にこだわって専門店とカフェもオープン

採蜜も、夏は北海道、冬は奄美大島へと広い範囲で展開し、菜の花やれんげ、みかんなど年間15~19種類の蜂蜜を採取しています。しかも、1種類の花からつくる天然の単花蜜にこだわって生産。「単花蜜の採取は、限られた期間の中で開花に合わせて蜜源を追いかけ、巣箱を移動させないといけないので非常に難しい作業ですが、そうしてできた蜂蜜は味も香りもかくべつです。」と西岡さんは胸をはります。

西岡養蜂園の蜂蜜は、加熱処理はもちろん、加工もしないため、栄養豊富でそのまま食べても喉がチクチクするような刺激もありません。

西岡養蜂園では今年3月に蜂蜜専門店を、8月には専門店の2階に『カフェ・ビー』をオープン。カフェのバルコニーには、西岡さんのアイデアで巣箱が設置してあり、店内からミツバチを見ながらハニーカフェラテなど蜂蜜を使ったスイーツや食事を楽しめます。「多くの人に蜂やミツバチを身近に感じて、楽しんでもらいたくて」と西岡さん。今後、蜂蜜のブランディング化などにも積極的に取り組んでいきたいと意気込みを話してくれました。

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