やつしろの働くひとVol.37

やつしろぷれす やつしろの働くひと
やつしろぷれす 働くひと

地球にも優しい、生姜の自然栽培に夫婦でチャレンジ!

八代市東陽町在住、光宏さん(41才)、香奈さん(36才)。2012年に結婚。当時は沖縄に暮らし、それぞれが経営者として多忙を極めていた。2017年7月に東陽町へ移住後、就農。『なかむら耕作所』を立ち上げ、生姜の自然栽培や加工品の製造・販売を行なっている。猫3匹と夫婦2人暮らし。

移住を機に生姜農家へ転身

全国に誇る生姜の産地・東陽町で、自然栽培で生姜を作る中村光宏さんと香奈さん。現在、『なかむら耕作所』の名前で生姜の栽培と加工品を手掛け、”食”に関心の高い人たちから注目を集める二人ですが、農業を始めることになったのは、移住がきっかけだったそう。もともと光宏さんは、東京で美容師を経て、グラフィックデザイナーへ。沖縄に移住後、デザイン会社を立ち上げます。一方の香奈さんは、沖縄でパティシエとしてお菓子屋さんを経営。当時の二人は多忙を極め、夫婦間のすれ違いが増えたことを理由に、香奈さんの故郷である東陽町へ移り住むことに。「移住後、デザイン会社を立ち上げようと思っていたんですね。でも町のインターネットのインフラが整備されておらず…(苦笑)。これはもう転職するしかないと、農業に挑戦することを決めました」と光宏さん。

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自然栽培の畑には、草が自然に伸び、微生物やチョウチョが集まるのどかな光景が広がります。

目指したのは、”自然派農業”

移住後まもなくして、親戚の生姜農家に下働きに出てノウハウを学び始めます。さらに、その年の秋から耕作放棄地だった畑を借り、農薬を使わない生姜作りの準備をスタート。それは農業未経験の二人にとっては無謀ともいえるチャレンジでした。周囲からは「農薬を使わずに生姜栽培するのは絶対に無理!」と言われ、時に非難の声も聞こえてきたそうです。それでも二人には、「地域の自然を生かした自給自足の農業をやりたい」という夢がありました。こつこつと草を刈り、その草を生かして虫が住みつく畑作りをする。農薬や化学肥料などは一切使わず、大地のエネルギーをたっぷり蓄えた自然栽培の生姜作りをしたいという野望。自分たちが信じた道を貫き、2018年秋に初収穫の時を迎えたのです。

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畑の土に、草をかぶせて土の持つエネルギーを引き出します

早いときは朝4時に起きて畑に出て、まるで念仏を唱えるかのごとく、無心で草取りするのだそう。それは、光宏さんがデザイナー時代に、ボタン一つで作業していた頃とは大違いの世界。「自然栽培だから、刈り取ったと思ったら、またすぐ草が生えてきます(笑)。だけど、これこそ健全な農業の姿かなと。自分たちが育てた生姜を楽しみに待ってくださる方々もいてくれるので、ありがたいですよね。これからも自信を持って、おいしい生姜を育てていきたいです!」と抱負を語ってくれました。

 

 

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春に植え付けを行ない、10月から11月半ばにかけてが収穫の時季

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立派に育った生姜。掘り起こしは、すべて手作業

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生姜をはじめ、ジンジャーシロップや生姜こしょうなど加工品をオンラインで販売中

【なかむら耕作所】オンラインショップ → https://nakamura001.stores.jp/

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なかむら耕作所

八代市東陽町北3811-3

○お問合せ ☎080-6503-6385

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