菜雨理のLondonなう #2

やつしろぷれす 菜雨理のロンドンなう

こちらは日もだいぶ長くなり、夜8時頃まで薄明るくなってまいりました。これから6月の夏至へ向けて、昼間の時間がどんどん伸びていきます。さて、コラム2回目は「ロンドンと言えば」でまず頭に浮かぶものの中に出てくるであろう2階建てバス、通称”ダブルデッカー”についてお話したいと思います。

ダブルデッカーの誕生は、1800年代中頃までさかのぼります。その頃は馬車バスでの移動が人気だったそうですが、慢性的な輸送力不足が問題となっていました。当時の市民は馬車バスの天井に乗るまでにいたり、仕方なく天井部分に座席を設置し、2階建車両が誕生したということです。その後、1900年代中頃にはルートマスターという型の、いわゆる皆さんが思い描くようなダブルデッカーが運行し始めました。

現在のロンドンでは、初期のルートマスターは2路線のみで運行しています。その他は大気汚染への影響が少ないダブルデッカーが使用されているようです。最近はハイブリッドバスの運用も増えています。もちろん、シングルデッキバスも走っています。

ちなみに、ロンドン市民のジョークで『なかなかバスがこないと思ったら、同じ路線のバスが2、3台来る』と言うものがあるのですが、これよくあるんです。時刻表通りに来ることはほぼありません。日本は時刻表通りに運行していてすごい!と改めて感謝したくなるのは、ロンドンのバスを知ったおかげです。



筆者:荒関 菜雨理 ●あらぜき なうり


八代郡氷川町(旧宮原町)出身。宮原小→氷川中→八代高校→長崎の短大へ。短大卒業後、交換留学でイギリス・チチェスター大学に留学。修了後、いったん地元に戻り臨時採用で中学校で英語講師をするが、結婚を機に再び渡英。/在英10年目。自営業の夫(日本人)と息子3人(8才、4才、2才)の5人暮らし。息子3人の子育てに日々奮闘しながらロンドンで生活中。

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