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【ペットの飼い主の責任】

 皆さま、今年のお正月はいかがお過ごしだったでしょうか。新年の風物詩の一つとして、箱根駅伝があげられると思いますが、今年は珍しいハプニングがありました。往路で小型犬がコースに乱入し、報道によれば、犬を避けた選手がバランスを崩し足がつったとのことです。なお、選手は結果への影響は否定していますが、一歩間違えれば、大きな事故につながりかねません。過去には、ニューイヤー駅伝で小型犬がコース上に飛び出し選手が転倒、飼い主が書類送検されたこともあったようです。今回は、ペットの飼い主の責任についてお話しします。

 飼い主は、動物の占有者としてその動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負います(民法718条1項本文)。占有者というのはその動物を事実上支配している人のことで、通常、飼い主を指します。動物占有者責任は、原則として、損害が発生すれば責任を負わなければなりません。そして、加害者(飼い主)が責任を免れるには、「動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をした」ことを立証する必要があります。ところがその立証は非常に難しく、免責されることはほとんどありません。今年の箱根駅伝のケースでも、もし選手がけがをするなどして損害が発生していれば、飼い主が責任を免れることは困難でしょう。

 このように、飼い主の責任は非常に重いものですが、このような賠償責任をカバーする保険があります。多くの場合は、火災保険や自動車保険の特約として個人賠償責任保険に加入することができます。ただし、故意による事故や法令違反(ノーリード禁止区域での放し飼いなど)については補償されないこともあるので注意が必要です。

 ペットを飼われている方は、保険に加入することを検討してみてはいかがでしょうか。

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監修/月出・長嶺法律事務所 弁護士 立山 晴大先生