主夫ぽん太のアメリカ便り vol.27

やつしろぷれす 主夫ぽん太のアメリカ便り

「周りの人たちの4角形視線」

 

うちの家族4人で買い物とか行くと、周りの人たちにジロジロ見られることがあるんですね。ジロジロというより、私たちを見てる人の視線が4角形を描いたりジグザグに動いたりするんです。

というのも、私たち家族って思いっきりミックスじゃないですか。私がアジア系でかみさんはラテン系。そしてうちの14才は家族の中で圧倒的に肌がダークでクルクルパーマなのに、9才は肌がそんなにダークじゃなくて、髪もストレートと。要するに私たちを見てる人たちって、「この人がお父さんで、お母さんはこの人でしょ。で、そこから生まれたのがこの子だけど肌の色がぜんぜん違う。小さい子は弟だと思うけど、お兄ちゃんと肌の色も違うし髪の毛も違うし、お母さんともぜんぜん似てない。ちょっと待って。このお父さんから……(以下繰り返し)」みたいにそれぞれの関係を探ってて、そのせいで視線が4角形を描くんじゃないかと思うんですね。

先日もうちの14才とショッピングセンターに買い物に行ったら、すれ違った人が私たちのことをずーっと目で追ってるんですよ。「え?親子なの?」みたいな感じで。実際、うちの14才と私ってぜんぜん似てないし、肌の色も髪の毛も違うんですね。以前、子ども達と福岡のホテルに泊まった時も、外出する際にホテルの職員の方と10分ぐらい立ち話したあとに「え?お子さんですか?」ってあらためて聞かれたことがあるんです。「いや、親子じゃなかったら私、誰よ?」と思ったんですけど。

うちの場合、さらにややこしいのは、家族の会話で英語と日本語が飛び交ってるわけじゃないですか。子ども達は私に話すときは日本語だし、かみさんとは英語でしょ。だからすれ違う人たちも、ただでさえ見た目がややこしいのに、分かんない言葉しゃべってて「え?なにこの家族?」ってなるのかもしれないですね。これからも周りの人たちの混乱を家族で楽しみたいと思います。

 

筆者:竹永浩之 

 

八代市出身。

八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ(小中高時代のあだ名はぽん太)。

沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。

メディアで働いたあと主夫に。

アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。

米国・ニュージャージー州在住。 

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