やつしろの働く人 #15

やつしろぷれす やつしろの働くひと

既存を生かして新たな付加価値を創む

八代市大村町在住。
高校卒業後、立命館大学経営学部に進学。
卒業後は、カレーやスパイスを扱うエスビー食品に入社。家庭用(スーパー)の営業経験を積み、30歳の時に帰郷。
現在は、製造から販売、営業まで幅広く担当。
妻と2人暮らし。

 

若い世代にも親しまれる新たな熊本名物

シャキシャキのレンコンにからし味噌を詰めて揚げるからし蓮根は、言わずと知れた熊本の名物。
1956年創業の「高見商店」は内随一の規模を誇る老舗のからし蓮根店。出来たてのからし蓮根のおいしさもさることながら、新しく発売された「れんこんチップス」が新たな熊本土産として注目を集めています。
その開発を手がけたのが三代目の髙見聡一郎さん。

「からし蓮根にあまりなじみのない若い世代にも親しんでもらい、手軽な熊本土産として利用してもらえたらとの思いから考案しました」と高見さん。開発にあたっては、「既存の設備の中でできるもの」ということも重要な課題だったといいます。

「当店には、からし蓮根店の “ 揚げる ” 技術に加え、カット野菜工場も併せ持つため “ スライス ” 技術も備えています。そこに私が前職で学んだスパイスの知識を融合させて出来上がったのがこの商品です」。もともと家業を継ぐために経営学を専攻し、卒業後は食品関連に進んだ高見さん。各所で学んだ知識が無駄なく事業に生かされています。

時代のニーズをプラスして、より価値あるものに

パリパリの食感とレンコンの素朴な風 味が後を引くれんこんチップスは、から しれんこん味と明太子味の2種類。当初 マーケティングを兼ねて一部のエリアで のみで販売していたカップ入りから、日持ちする袋入りにしたことで県内だけでなく博多駅やヤフオクドームにまで販路を広げファンを増やしています。「新商品の開発はもとより、今後は祖父や父が生み出した大切な商品をより長 く引き継いでいけるよう、時代のニーズに応じた工夫を加えていくことも跡を継ぐ者の大事な役目」と語る高見さん。
今あるものを生かして新たなものを創造する三代目の合理的な発想力は、これからも多方面で発揮されそうです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。