やつしろの働くひと Vol.67

やつしろぷれす やつしろの働くひと

バナナ生産者
高木貴良さん、明日香さん

楽しんで挑戦! 八代をPRできる特産品に育てたい

八代市鏡町在住。埼玉県出身の高木貴良さん(33歳)は、東海大学在籍中に明日香さん(32歳)と知り合い、2016年12月に結婚。明日香さんの実家で野菜づくりに加え、バナナ栽培をスタート。祖母、両親、明日香さん、2人の子どもの7人家族。
箱入り贈答用バナナ(2,400円、5本入り)はHPから購入可能。そのほか、ECサイトでも購入可。

「やるならば、新しいことを」 熊本初のバナナ栽培をスタート

 東海大学水産学部に在籍していた貴良さんと同大農学部に在籍していた明日香さん。学部学科の違う2人が出会ったのは、何と太平洋の上! 大学全学部から希望者を募り、40日間実習を重ねながら航海するというカリキュラムに参加したことがきっかけでした。

 意気投合した2人は、遠距離で交際を続けながら2016年に結婚。貴良さんは農業の経験はありませんでしたが、明日香さんと二人三脚で農業の道に進むことになりました。

 明日香さんの実家は、米やキャベツ、ブロッコリーなどの野菜を作りながら、ライスセンターも経営する農家。「当時、土地を購入した際に、たまたまハウスがそのまま残っていて。これを使って何か新しいことができないかと考えたのが、父が挑戦したことのあるバナナでした」と明日香さんは語ります。

 と言っても、明日香さんのお父さんのバナナ栽培はうまくいかず、出荷するまでには至っていません。「熊本ではもちろん初の試みです。育て方を知っている生産者がいなければ、文献もほとんどありません。ネットで情報を集め、論文などを読みながら手探りのスタートでした」と貴良さんも当時を振り返ります。

バナナは葉や茎にも商品価値があり、米ぬかやもみ殻と合わせ肥料に再利用している

完全無農薬の安心・安全なバナナ 離乳食や自由研究として買う人も

 高木さん夫妻が育てているのは、国内では生産数の少ない『三尺バナナ』。輸入バナナとして国内で多く流通している甘いバナナと違い、甘さと酸味のバランスが良く、さっぱりとした味が特徴です。

 現在、『たかきのバナナ』のブランド名で、ECサイトを中心に販売。完全無農薬で栽培しているため、安心安全な国産バナナとして話題となり、「離乳食として購入していただくほか、出産祝いのお返しにと選んでいただくこともあります」。皮が青い状態で発送するため、到着後に追熟の過程を観察でき、自由研究の課題にと購入する人もいるそうです。

 バナナのオーナー制度のほか、昨年からはシマシマ模様のバナナやピンクやルビー色のバナナの試験栽培も開始しています。挑戦を楽しみながら、「トマトや晩白柚に並ぶ八代の特産品として八代をPRしていけるよう、頑張っていきたい」と前を見据える2人。失敗を恐れない若夫婦のチャレンジが実る日が楽しみです。

1本の木から収穫できるのは80本~120本ほど
さっぱりした味が、スイーツ店の材料として喜ばれているそう

●お問い合わせ:株式会社たかき
TEL:0965-53-9731
住所:八代市鏡町貝洲1132
HP https://www.takaki-komekoubou.com/banana.php

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