やつしろの働くひとVol.39

やつしろぷれす やつしろの働くひと

”楽しく地域活性化”をモットーに

八代市東陽町在住、橋永高徳さん(62歳)。八代高等学校を卒業後、広島県立農業短期大学へ進学。卒業後帰郷し地方公務員へ。東陽村役場、八代市役所で勤務し、定年退職後に実家の農業を継ぐ。ブルーベリー・栗の栽培や収穫体験、地域活性化にも尽力。父と妻3人暮らし。

公務員経験を活かし地元を活性化

八代市東陽町で最も標高の高い場所にある「坂より上(かみ)」集落。ここで生まれ育った橋永高徳さんは、地方公務員を定年退職後、現在はブルーベリーや栗の栽培、収穫体験の他、地域の人々と一緒にヤマメの養殖や公民館を本拠地にした自然遊びの場作りなど、地域活性化のために尽力しています。

実家は代々続く農家で、米や茶、ショウガ、栗などを栽培していたという橋永家。高徳さんも公務員として働きながら、繁忙期になると農作業の手伝いをしてきたそうです。そして50代後半になり、定年後の生活を考え始めたとき頭に浮かんだのが「農業を地域おこしのツールにできないだろうか」という考え。高齢化が進む地域では、農家の跡継ぎ問題を抱えています。「地域で農業を支えていくような仕組みを作る」、これが定年退職後の大きな目標になったといいます。

やりがい第一、皆で楽しく活動中!

そして、60才で定年を迎えると、地域の人々と協力しながら農業に取り組み、地方公務員時代のつながりを活かした活動をスタートさせました。

栽培を始めて4年目となるブルーベリーは、現在5品種100本を栽培中。寒暖差があり、山から清流の恵みを受けた土壌はブルーベリーの栽培に適しており、将来的には9名の生産者仲間で500本以上を育てブルーベリーの産地にするのが目標です。他にも、橋永農園では300本ほどの栗の木を栽培しており、8月末から9月中旬にかけて収穫体験も実施しています。収穫期になると近隣の70代・80代の高齢者を雇い、皆で和気あいあいと収穫や選別作業をするなど、雇用創出の場となっています。「利益よりも、やりがいを優先させて働くから楽しいですよ」とにこやかに話す高徳さんの表情から、充実ぶりが伝わってきます。

8月末からの収穫期を前に、栗がすくすくと生育中。収穫体験の際は、山の斜面をケーブルカーに乗って登っていきます。

この他に、地域の人たちと共に養殖したヤマメをイベントなどで販売したり、公民館を一般の人に貸し出したり(使用料:1日1団体1万円、他テントなどの設備も完備)、住民とアイデアを出しながら、東陽町の魅力をPRする活動が着々と進行中です。今後の夢については、「73才で次の世代に引き継げるような組織作りをしたい。今後は加工場も作り、東陽町の活性化に努めていきたいです」と語ってくれました。

キャンプやイベント等で利用できる「坂より上公民館」

囲炉裏も完備し、ヤマメの塩焼き(要予約・1匹500円)もおすすめ

公民館の下を流れる河俣川。自然遊び体験で楽しい思い出を

【橋永農園】

八代市東陽町河俣3517

●お問合せ TEL:090-6222-2704

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