心に残る牡丹と尺八の癒し
鏡町の赤星公園にある六角堂で、高名な虚無僧による尺八の演奏会に参加するという貴重な機会に恵まれました。
趣のあるその六角堂は、町の一角にひっそりと佇んでおり、凪が訪れるようなこぢんまりとした牡丹庭に抱かれ、堂内には五百体もの観音像が安置されていることから「牡丹観音堂」の名でも親しまれています。赤星陸治自身が観音経を一文字ずつ刻んだ石が、巡拝できるよう土台の周りにぎっしりと埋め込まれています。
数人と共に堂内の両脇に集まり、膝をついて五百体の黄金観音像を見つめる中、虚無僧が尺八を掲げ一礼した後、身を落ち着けて吹き始めました。芳しいお香の煙に絡まって漂ってきた調べは、私たちを日本の遥か昔へと引き戻すかのような、優美でありながらも迫力のある響きを湛えていました。この伝統がいつまで受け継がれていくのだろうかと、ほんのりと哀愁が込み上げたものの、それと同時に、多くの人がおそらく一生経験することのない稀有な演奏を五感で受け止め、聴くことができたのは正に幸運なことだったと深く感じています。
今でも時折、心を静めると、あの魂を揺さぶる音色が胸に響いてきます。
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筆者:シュラッグ・ケネス
八代市役所の国際課で国際交流員として勤務中。国際交流員(Coordinator for International Relations、略してCIR)はJETプログラム※より地方公共団体の国際交流担当部局などに配属され、さまざまな国際交流活動に従事しています。
※語学指導等を行う外国青年招致事業




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