やつしろの働くひと Vol.60

やつしろぷれす やつしろの働くひと

旬を捉えた野菜づくりを通してワクワクを届けたい!

八代市本野町在住。片岡孝充さん(32歳)。トマト農家でアルバイトをしながら八代工業高校定時制を卒業。自動車整備工場や農業生産法人勤務などを経て2017年に就農。20216月、『asis farm』を立ち上げ非農家出身の5人で40種類以上の野菜を育てている。昨年から耕作放棄地の解消にも挑戦中。

非農家出身のメンバーと試行錯誤、でも楽しい毎日

「とにかく作っている自分たちが楽しいことをやる」。これがモットーという就農5年目の片岡孝充さん。非農家出身で定時制の高校に通いながら働いていたトマト農家が、野菜づくりとの最初の出合いでした。

 卒業後も、自動車整備など様々なアルバイトを経験しましたが、「一番楽しいと思えたのが農業でした」と語ります。しかし、いざ経営となるとまったくの素人。「とにかく何も分からないのに飛び込んでしまった世界。本を読んだりしながら独学でここまでやってきました」と笑いのけます。

 昨年6月には『asis farm』を立ち上げ、ミニトマトを中心に、ビーツやベビーリーフなど年間を通して40種類以上の野菜を育てています。「専業主婦の方や農業の経験のない5人での活動。それぞれの得意なことを生かしながらも試行錯誤の毎日です」。野菜に限らず〝おもしろい〟と思った物は、とにかく育ててみるという片岡さん。「作ったのはいいけれど、これってどうやって食べるのだろう…」ということもしばしばあるそうです。〝おもしろい野菜を作る農家〟がSNSなどでも広がり、今ではレストランから「こんな野菜はできないですか」という相談も増えてきました。

ビーツ、パクチー、西洋ふだんそう、ケール…。露地、ハウスには何種類もの野菜が育っています

自分たちの個性と届けた先の笑顔が見える野菜づくり

 なるべく手をかけずに、旬の物を旬の時季に出荷することを基本に、野菜本来の力を引き出す農法を実践する片岡さん。味はもちろん、ここに来ると見たこともない野菜に出合えるかもというワクワク感が湧いてきます。

片岡さんたちが目指すのは、大規模な農業ではなく、自分たちの個性が光る物を作ること。「野菜に限らず、果樹やそのほかの物にも目を向けていきたい」と思いは広がります。「だって自分たちが楽しい、おもしろいと思って作った物は、きっと消費者にも喜んでもらえるはずだから。届いた時の笑顔が見えるような野菜を作っていきたい」と語ります。

昨年はナチュラルフードコーディネーターの資格を取得する他、やつしろ未来創造塾2期生として、活動の幅を広げた片岡さん。「多くの若手農家や事業者とのつながりを大切にしながら、八代から〝おもしろいもの〟を届けていきます」。

色とりどり、多品種のトマト。甘さ、酸味、皮の硬さ、形が異なり、まるで宝石箱のような輝きを放ちます
人販売のポップには、おいしい食べ方などの情報も

●お問い合わせ:asis farm

インスタ@asis.farm https://www.instagram.com/asis.farm/

ツイッター@asisfarm38 https://mobile.twitter.com/asisfarm38

八代市本野町1514

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