災害に備える
~ 小さな準備が大きな安心に~
8月11日の豪雨で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。読者の皆さまは大丈夫でしたでしょうか? ここ数年は全国各地で大きな被害が相次ぎ、ニュースやSNSでその様子を目にする機会が増えました。「自分の地域は大丈夫だろう」と思っていても、実際にはいつどこで災害が起きるかわかりません。頭では分かっていても、日々の生活に追われる中で、防災対策はつい後回しになりがちです。ですが、災害への備えは決して特別なイベントではなく、日常の中で少しずつ整えていくことができます。
まず、食料と水の備蓄は防災の基本です。非常食というと乾パンや缶詰を思い浮かべる人も多いですが、最近はレトルト食品やフリーズドライ食品など、美味しくて長持ちする商品がたくさんあります。普段の食事に取り入れられるものを多めに買い、賞味期限が近づいたら消費して補充する「ローリングストック法」は、無理なく備蓄を続けられる方法です。水は1人あたり1日3リットルを目安に、最低でも3日分、できれば1週間分あると安心です。
次に、非常用持ち出し袋を準備しましょう。中身としては、懐中電灯、モバイルバッテリー、救急セット、常備薬、マスクやウェットティッシュなどの衛生用品、防寒具、雨具、簡易トイレなどが挙げられます。重要書類や保険証のコピー、少額の現金も入れておきましょう。家族構成や生活環境によっては、乳児用ミルクやおむつ、介護用品、ペット用フードも必要です。持ち出し袋は玄関や寝室など、すぐ手に取れる場所に置くことがポイントです。
家の安全対策も忘れてはいけません。地震時のケガの多くは、家具や家電の転倒・落下が原因です。背の高い家具はしっかりと固定し、食器棚や窓には飛散防止フィルムを貼ると安心です。また、停電を想定して、懐中電灯やランタンを家族全員が把握している場所に置いておきましょう。
さらに、情報の確保も重要な備えの一つです。災害時にはインターネットやスマホが使えないこともあります。手回し式や乾電池式のラジオを用意しておくと、最新情報を得やすくなります。また、家族や友人と「災害時の集合場所」や「連絡手段」を事前に決めておくことも、いざという時に混乱を防ぐ大切な行動です。
防災というと、つい「一度に全部整えなければ」と思ってしまいますが、実際は小さな積み重ねで十分です。買い物のついでにペットボトルの水を1本追加する、引き出しの中の電池を補充する、家具の位置を少し見直す――こうした行動を日常に取り入れることで、いつの間にか備えが整っていきます。
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講師
株式会社ウインライフ 熊本支店 支店長
有限会社Prime1 代表取締役
Next Stage 代表
伊藤 慶輔さん
損害保険11社、生命保険22社を取り扱う総合保健代理店に勤務するかたわら会社を経営し、目標達成コーチとしても、企業や商工会にてモチベーションアップやコミュニケーション、相続等のセミナーを多数行なう。
株式会社ウインライフ 熊本支店
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TEL:0965-39-3156
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