イチゴ生産農家
吉永広樹さん
化学のおもしろさ実感!
農業を理系出身者のなりたい職業NO.1に
吉永広樹さん(38)。熊本高等専門学校(八代キャンパス)から北陸先端科学技術大学院大学へ進み遺伝子工学を学ぶ。卒業後は肥料や農薬の開発会社に就職。30歳で就農。生物・遺伝子工学などの専門性を活かしたイチゴ生産に取り組む。妻と2人の子ども、両親との6人家族。
微生物の力活かした土づくり
イチゴの品質、収量が向上
高等専門学校から先端科学技術大学院へと進み、生物工学や遺伝子工学の研究に没頭してきた吉永さん。家業のイチゴ生産においてもその見識を存分に活かし、就農して最初に取り組んだのが、作物づくりの命綱と言える土づくりでした。
「作物を作る場所によって土の性質が異なるように、必要となる栄養も違うはず。その土地に合わせたアプローチをしないと、本当に美味しいものは作れない」。そこで吉永さんが着目したのが、微生物を活用した土づくり。「微生物が土づくりにおいて、コックさんであり、栄養士の役割も果たしてくれる」と言います。
現在生産しているのは、熊本県の優良品種『ゆうべに』。春の苗づくりに始まり、9月には定植。11月から翌5月にかけて収穫が続きます。微生物を活用した本格的な土づくりを始めて約7年。品質や味はもちろんのこと、収量も大幅に向上しています。
野菜作りの中でも、特に難しいと言われるイチゴの生産。「試行錯誤しながらですが、葉と実のバランスが味や収量につながることが分かりました。すっかりイチゴづくりのおもしろさにはまってしまいました」と笑います。
サプリいらずの野菜づくり
先端技術導入し新たな農業に挑戦
吉永さんのイチゴ畑には、様々な業者からテスト的に使ってみてほしいという依頼も多く、ナノバブルを活用したタンクやミスト噴射機が並んでいます。研究畑出身の吉永さんにとって、すべてを数値化し、生育状況を評価していくことは得意分野。昨年は幕張で行われた展示会にも参加し、実証実験の報告を行ったそうです。
「先端技術を導入することで、明らかに生育のスピードや生産物の品質が高まっていることが分かります」と吉永さん。今後は栄養価や体内への吸収率までを数値化できるイチゴの生産を目標に、「サプリなど必要ないほど栄養価の高い農作物を作っていきたい」と前を見据えています。
農業の面白さは無限大。イチゴ畑がさながら食の実験フィールドのようでもあります。「活力ある生産物を作る農家が増えることで、それを食べる人や地域も元気になる。この好循環が生まれることで国力を上げていけたら」と吉永さん。近い将来、農業が『理系の学生のなりたい職業NO.1』になる目標を掲げ、新たな挑戦を続けていきます。
生物そのものの生命力を最大限に引き出す農法で育てられた吉永さんのイチゴ。ハチも大切な役割を担っています。
(写真左)水撒きにはナノバブルを用いた水を活用しています。
(写真右)ミストガンで噴射した微細なミストがファンを使ってハウス内に拡散。防虫、防カビにも効果を発揮。
●お問い合わせ:吉永
TEL:080-1720-3019




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