ぽん太のアメリカ便り　Vol.62

「プロム、面倒くさ」

　皆さんは、プロム（Prom）ってご存じです？ 正確には「プロムナード」って言うんですけど、高校の卒業年にあるパーティーなんですね。ドレスやタキシード着て、通常カップルで参加するんです。よくアメリカの映画に出てきますよね。

　うちの17才も今ちょうどそのプロムがある時期で、自分の高校のプロム以外にも幼馴染みの女の子二人に頼まれてて、全部で3つ参加するんですね（他校の生徒も参加できます）。うちの17才も私もプロムを「面倒くさ！」と考えるタイプなんですけど、かみさんはヤル気満々なんですよねー。

　いや、何が面倒くさいって、最近流行ってるのが「プロム・ポーズ（Prom poses）」ってやつです。プロポーズみたいに男の子が女の子にポスターとか準備して「プロムに一緒に行ってください！」ってサプライズでお願いするんです。単なるパーティーなのにホントに面倒くさー。うちの17才もぜんぜんヤル気なかったんですけど、女の子側がもう期待して待ってるので仕方なくやったみたいです。ただそのヤル気のなさが伝わったのかその女の子がご立腹で、「もう一回やって」とお願いされたらしいです（結局やらずに済みましたけど）。なんか高校生も大変だな。

　他にも面倒くさいことがあって、プロム当日に豪華なリムジンカーで会場に乗り付ける風習みたいなのがあるんですね。まあ全員そうするわけではないんですが。最近はリムジンでは満足せずにヘリコプターで会場に乗り込むビジネスもあるらしいんです。高校生のパーティーにヘリコプターで行くんですよ。もうここまで来ると逆に愛おしいというか、アメリカ人ってホント馬鹿よねーって思っちゃいますね。やることが派手！ もー大好き！

　ちなみに絶対参加しなくちゃいけないってわけじゃないんです。参加しない子も結構います。でもまあスゴくアメリカらしいイベントなんで、参加して損はないかなと。うちの17才も楽しんでくれたらいいなー。いろいろ面倒くさいけど。

筆者：竹永浩之

八代市出身。八代小→一中→南校（現：清流高校）→沖縄の大学へ（小中高時代のあだ名は“ポンタ”）。
沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。メディアで働いたあと主夫に。
アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。米国・ニュージャージー州在住。