やつしろ法律相談

やつしろぷれす やつしろ法律相談

 私は、個人事業主として小売店を経営しています。従業員を募集するためにハローワークで求人を出していましたところ、これを見たという求人広告の会社から営業の電話がかかってきました。二週間無料のお試しでインターネット上の求人広告サイトに掲載ができ、一切費用はかからないという説明でした。私は、無料なのであればと思い、当日中に申込書を送りました。しかし、二週間後、突然、有料プランに自動的に移行となったから20万円を支払えとの請求を受けました。自動的に有料プランに移行するという説明は受けていませんでしたし、一切費用はかからないという話しだったため、直ちに抗議をしましたが、相手方からは、電話で説明をしたはずだとか、メールで送られてきた規約や、私が書いた申込書の中にも説明されていると言って受け付けてくれません。私は20万円ものお金を支払わなければならないのでしょうか。

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最近、類似の事案について立て続けに複数件の相談を受けましたので取り上げました。以下、3つの場合に分けて説明します。

申込みの前の場合

勧誘を受けたけれどまだ申込み前の段階の方は、今一度、契約の内容をよくご確認下さい。この種の営業の特徴として、無料であるということが殊更に強調されることで、「どうせ無料なんだから細かな契約内容を確認する必要はない」と思い込まされてしまうという点があります。申込書の中に書いてある文字は細部まで目を通したか。規約などは送られてきていないか。その規約の内容を実際に確認したか。どこかに有料プランへの自動移行についての記載がないかをよくご確認ください。

申込みの後、無料期間中の場合

すでに申込みをして無料期間中の場合で、有料プランへの移行を希望しない場合には、直ちに解約の意思を相手方に伝えてください。また、相手方に解約の意思を伝えるときには、その日時等が記録に残るような方法を取ってください。ファクシミリの場合は通信記録の保管を、郵便の場合は追跡が可能な方法での送付をするようにして下さい。

無料期間経過後に高額の請求を受けている場合

請求に納得がいかないときには、弁護士にご相談下さい。ご相談の際には、相手方とのやり取りの記録を全てお持ちいただけるとスムーズに進められます。そもそも有料プランに自動移行する契約をする意思があったと言えるのか、錯誤無効や詐欺取消しの主張ができないか、その他公序良俗に反するような事情が認められないかなどを検討のうえ、請求を拒絶できるか検討することになります。

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法律に関するご相談は…

高橋法律事務所

〒866-0866 八代市鷹辻町4-17
TEL:0965-62-9033

監修/高橋法律事務所 弁護士 高橋知寛先生

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