ぽん太のアメリカ便り Vol.67

やつしろぷれす 主夫ぽん太のアメリカ便り

「やっぱ男の子には旅をさせないとねー」

 いやね、別に女の子に旅させてもいいんですよ。「男の子は旅させて、女の子は家にキープ」という意味ではないです。ただやっぱり男の子は外に出さないとダメだなーと思って。男の子2人を育てて、自分も過去に男の子だった経験を踏まえて思うんですが、男の子って基本アホでしょ? 女の子みたいにスイスイ学ばないというか。自分でケガしないと分からない部分があると思うんですね。

 うちの18歳ですが、NYの大学に通い始めて2カ月以上が経ちました。家にいるときは家事とか全然しなかったですし、洗濯物をその辺にほっぽり出しとくとか、使った皿をテーブルの上に置きっぱなしとか、そういうのが何回言っても直んなかったんですね。「これはやっぱ世の中に出して社会に育ててもらうしかないな」と思ってたんです。

 先日、NYの18歳とビデオ通話で話したんですけど、その時に彼が私と話しながら大学寮の部屋で洗濯物を畳んだり、キッチンを片付けたりしてたんですね。私が気づいたのは、その手さばき、身体さばきでした。スピードというか。動きに無駄がなかったんですよ。家から出て寮で暮らしてるわけですから、当然いろんなことを一人でやらざるを得ないわけですね。私もそのことはよくわかってましたけど、でもその成長を目の前にすると「やっぱ男の子は外に出さないとねー」と思うわけです。

 私自身もそうでしたからね。家事とかやり始めたのは沖縄の大学に行ってからでしたし。それまではなーんもできませんでした。いま考えると、私も自分の成長を相当「旅」に頼ってましたよね。沖縄、アジア、NY、ニュージャージー、そして主夫の旅。何が一番成長したかって、やっぱ「主夫」ですよね。NYとか比べものにならない。一番大変だったのも主夫ですけど。

 今後もうちの男の子たちにはいろんな「旅」を経験させたいと思ってます。場所だけじゃなくて、仕事でも家庭での役割でも。たくさん失敗して学んでほしいです。私の子育ても、そろそろ終わりが見えてきましたねー。

筆者:竹永浩之

八代市出身。八代小→一中→南校(現:清流高校)→沖縄の大学へ(小中高時代のあだ名は“ポンタ”)。

沖縄で海の仕事に従事→アジア放浪→渡米。メディアで働いたあと主夫に。

アメリカ人のかみさんと息子2人の4人家族。米国・ニュージャージー州在住。

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