【生命保険を活用する】
◉納税(資金)対策
相続税は金銭で一括納付をすることが原則になっています。不動産やその他の動産で納付すること(物納)は条件付きとなりますし、認められないケースもあります。売却して金銭に換価することも本望ではないことが多いでしょう。そういったときに、よく対策として使われるのが「終身保険」です。保障が一生続くため、死亡時に必ず保険金が受け取れ、現金が手元に残るのです。
◉生命保険を活用するメリット
❶受け取る死亡保険金には非課税枠がある
契約者、被保険者が被相続人で、死亡保険金受取人が法定相続人の場合、受け取った保険金は「みなし相続財産」として、相続税の課税対象となります。そのうち法定相続人数×500万円が非課税になります。
❷加入と同時に納税対策ができる
保険に加入したのと同時に資金が準備できることになります。銀行預金などの積立とは大きく異なる部分です。
❸保険金受取時まで課税は発生しない
生命保険の配当金は、受け取った保険金と一緒に相続財産として扱われ、契約途中で課税されることがありません。
❹現金で受け取れる
相続税は、原則として相続開始から10カ月以内に金銭で納付しなければなりません。保険金はもちろん現金として受け取れるので、固定資産の売却をせずに済むかもしれません。
◉代償分割に生命保険を利用する
商売をしている場合、遺産分割すると商売ができなくなってしまうということがあります。このような場合、「代償分割」という方法が使われます。「代償分割」とは、相続人の一人が財産を受ける代わりに、他の相続人には相当の金銭や別の資産をその代償として支払うというものです。この場合、代償分割の支払いのための資金を生命保険で準備することができます。財産を受ける人を死亡保険金受取人に指定しておけば、一度受け取った保険金を他の人に支払うことができます。同族会社などの場合、株式の多くを社長が持っているケースが多いようです。また、会社を子供に継がせたいと希望している経営者も多いようです。
こういった場合、社長が死亡して保有していた株式を会社の経営に関係のない、後継者以外の相続人に分割すると、その後それらの相続人から会社に対して自社株の買い取り請求を受け、経営を圧迫するといった事態にもなりかねません。会社経営を安定的に承継するためには、後継者一人に自社株を相続させることが必要です。そこで、生命保険を活用した遺産分割対策が有効になるのです。
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監修/弁護士法人 Si-Law
弁護士・司法書士 西田幸広先生
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